少子高齢化により労働人口が減少し、今までの働き方からの脱却による働き方改革が求められています。当院では地域の皆さまに安心・安全な医療介護の提供を継続して行う為にDX推進に取り組んでいます。
DX推進により患者様への診療の質を向上や、サービス向上が見込まれます。
また、働くスタッフでは業務効率化の向上により、働きやすい職場環境が整備できるメリットがあります。働きやすい職場環境の整備により、地域の方々へ安心・安全な医療・介護の提供をより行える好循環が生まれます。
当法人では2020年よりビジネスチャットのChatwork(株式会社Kubell)を導入し、職員それぞれにアカウントを付与し情報の共有や伝達に活用しています。2021年より有料プランへ移行し機能の拡大やセキュリティが担保されるようになりました。Chatworkの活用により、1対1のやり取りから1対多数に必要な情報を一斉に送れるようになりました。また情報の振り返りも容易なため、365日稼働している医療業界では有用な手段となります。
ビジネスチャットで情報交換を行う取り組みより様々な業務効率化を図ることが出来ました。
申し送りの効率化
申し送りをチャットで行う事で、いつでも情報が発信・確認が出来るため作業の中断や決まった時間・場所へ集合する必要がなくなります。また休み明けや何回も情報を振り返れるため情報が行き届かないコミュニケーションエラーを防げます。
チャットに移行した事で病棟での一日の申し送り時間が、移行前80.8分から移行後9.2分に短縮し、出勤人数で換算すると1日あたり11時間の時間削減となりました。
電話の使用の削減
電話のやり取りはお互いの時間が合わないと何度もかけ直しが必要になります。また忙しい時間帯での緊急性の低い電話は作業の手を止めることになる為効率の低下を招きます。
チャットの活用で1週間の着信で医師PHSは27回削減、病棟では74回削減できました。チャットはお互い空いた時間で情報が確認でき、対応できる為診療業務の手を止めることなく情報連絡できる手段になります。
申し送り時間や電話連絡などで生じる無駄な時間を削減する事で、業務を行う時間が増え患者様の傍で業務を行う事ができます。患者様の傍に職員が居る事でナースコールの呼び出し回数が1日あたり94回減少しました。また、抑制帯の使用率や転倒発生率、褥瘡発生率の低下につながっています。
2019年に電子カルテを導入しました。2023年よりiPhoneでも操作できるモバイル電子カルテを導入し活用しています。活用により業務効率化が図れ残業時間の短縮に至っています。
音声入力、フリック入力
音声入力はタイピング入力よりも1/4の入力時間となり時間短縮が図れます。
普段使用しているフリック入力も可能になります。
カメラ機能の活用
褥瘡やポジショニングなど撮影から、写真をカルテにそのまま添付できる為一括で業務が行えます。
OCR機能の活用により、書類をテキスト化できそのままカルテに引用できます。
携帯性に便利
いつでも作業が行え、患者様の検査待機時間など空いた時間に小まめに作業が行えます。